色々ある対比の中で
前回は
「明度対比」「色相対比」「彩度対比」
のお話をしました
今回は残りの対比についてお話しします
下の図を見てください
どちらも同じ赤色ですが
左の方が鮮やかな気がしませんか?
この配色は、前回の最後にちらっとお話した手術着と血と同じ色の組み合わせ
つまり、補色の関係にあります
赤を囲む緑色が、さらに赤色を際立たせる役目を果たしているので
左の方がより鮮やかに見えるというわけです
これを「補色対比」といいます
次の絵のように
隣接するところに現れる対比を「縁辺対比」といいます
明るい色との境界線は暗く見え
暗い色との境界線は明るく見えるのですが
上図でいうと、
白線の交点に、ぼんやりとグレーが浮かんで見えると思います。
交点になるところは、他の白い部分と比べて黒との距離があるため
白と黒の対比が弱まり、暗く見えるのです
今回は最後に「面積対比」をご紹介します
色には、大きな面積のものと小さな面積のものを比べたとき
面積が大きいほうが明るく鮮やかに見える性質があります
これを面積対比といいます
面積対比は馴染みがある人も多いかと思います
壁の色やカーペットを選ぶとき、小さな見本だけで決めてしまうと
実物を見たときに思っていた色味と違うように感じることがありませんか?
和では、漆喰の白い壁にアクセントとしてあるいは、水回りの遊び心として
鮮やかなビニールクロスを使うこともありますが
できる限りお施主様にイメージと合わせやすいように
ピックアップされたクロスの大きなサンプルを取り寄せて打合せを行うようにしています
尾藤