雑用が主でたまに代表をしています松葉です。
今回も十津川産材について少しコラムを書こうと思います。
十津川産の木は「吉野の木」に比べて知名度が低いです。
その原因の一つには川の流れる方向にあります。
「吉野の木」の主の生産地である川上村を流れている吉野川(紀の川)は吉野・五條・和歌山市の方向に流れています(奈良盆地に比較的近い)が、十津川(法定名 熊野川 水系名 新宮川)はそのまま熊野や新宮市の方に流れているため、交通の便が良くなかった時代には筏で材木を川下に運んでいました。
そんな関係で奈良県で伐採された木であるにもかかわらず十津川産材は「紀州材」として売られていた経緯があります。
その後 道が整備されて奈良盆地内にも材木が運ばれるようになりましたが、「吉野の木」は一流ブランドになってしまっている状態でしたので時すでに遅く十津川産材も「吉野の木」の一部として売るしかありませんでした。
高度成長時には奈良盆地のあちこちに市場が出来(特に桜井市に多かったです)盛んに取引が行われていました。
十津川村も橿原市(今のイオンモールがある場所です)と五條市そして和歌山の新宮市に「十津川木材協同組合」の市場を開設していました。
しかし高度成長期も終わり、木材需要が少なくなりあちこちにあった市場は閉められ、十津川村も市場から撤退するようになりました。
今回はこれまで、次回のコラムにこの続きを書きます。