150年を越える家が生まれ変わる。
古い家(築160年)なので、1階を直すときは昔からと同じ造りにしたいと思いますが、 中二階で表から見えへん部分やから、今風にするのもいいかなぁということで。4間あっ たのを1間にして、天井もいらないので明るく広い部屋にしてほしい、天井裏にあった木 も使える所に使ってほしい、ベランダを作ってほしい、といった希望をいくつか伝えて 、そしたら設計士さんがこんなんどうですかと提案してくれました。」
大空間にするために柱と筋交が必要になる部分がありました。
「そこを壁にしてしまうと開放感が出えへんのでそのまま見せて壁を作らんでいいと。 昔の木と新しいのと色が違うけど、これも自然なままにしておくことにしました。」
昔から受け継がれている所と、今回の改装で新しくなった部分、それぞれがこれか らの経年変化でさらに魅力を増していくのが楽しみですね。
「断熱材を入れてもらって、サッシも変えて、屋根からも熱が逃げる構造にしても らっているおかげか、この夏は前よりだいぶ涼しいです。天井を外したことで広く明るくなって良かった。」と、快適さもアップしたとのこと。
Story with nagomi(「建築工房 和」を選んだ決め手)
「家内の友達の家の工事を和nagomiさんがされて、そちらのご主人の郷が社長さんと 同じ十津川やという事やいろんな話を聞いていたのがきっかけです。もともとは、屋根 と壁が傷んで雨漏りしているのを何とかしてもらいたいという話をしていて、相談して いるうちに、天井が低くて圧迫感があって蒸し暑い中二階も、子供と孫のために直そう かという話になって、思い切って工事してもらうことにしました。
一番喜んでいただけたのが、もともとの天井板を、傷んだ所や日焼けした部分を除い て正方形にカットして張った腰壁です。「これには特に感動しました。処分するしかないと思ってたのに、うまいこと使っ てもらえて本当に良かったです。あと、設計士さんのアイデアで天井の上の木を見せて る所とか、私では全く思いつかへんシャレた電球を付けてもらった所とか、工事しても らうのは大変やったと思いますけど、さすがやなと思いました。」
また、漆喰塗りを家族で行なった際にも「漆喰っていうたら綺麗に塗らなあかんもんやと思ってたのでゆっくり丁寧に塗って たら、和nagomiさんらはみんな素早く塗っていくし、社長さんも雑に塗ってるし『もっ と綺麗に塗らなあかんのと違うの?』と言ったら『丁寧に塗らん方がいいんですよ』っ て言うもんやから、はじめは全然理解できへんかったんです。ところが、終わって壁の 照明を点けた時にその理由が分かってビックリしました。社長さんが雑に塗ってはった 所が一番見映え良くて。こういうことやったのか、って後になって納得して、一生懸命 綺麗に塗っていた所が逆に寂しく見えてしまったほどで…」と。
漆喰は、コテの使 い方で様々表情を見せてくれる魅力があります。ご主人様がまっすぐ綺麗に塗られた所 も、スタッフがコテ跡を残しながら塗った所も、それぞれ良い味わい深さがあって、壁 を眺めながら塗った時の様子を思い出して話が弾むのもとても嬉しいことです。
施工概要
- 所在地:奈良県葛城市
- 築年数:約160年
- 施工:平成14年10月
- 施工面積:48.75㎡
- 構造:木造
- 工期:3ヶ月