ご両親から受け継いだ築90年を超える住まい。
これまで部分的なリフォームを繰り返し住み続けていたものの、
昨今の大型災害を目のあたりにし、耐震面の不安を払拭するともに
子供たちが独立し、夫婦ふたり暮らしをより豊かなものにするべく、
1階ほぼ全面の大がかりなリフォームをしました。
元々の住まいは道路ギリギリまで建てられていましたが、
今回道路との間に1mほどの遊び空間を作りさらに町家風の洗礼された外観を演出するとともに、
強烈な日差しを遮り外からの視線もブロックできる◎
生活の中心となるLDKや水まわり周辺は行き来しやすい広い間取りにしつつ、
以前はふすまで間仕切っていた和室にあえて壁を設けて耐震性をアップ。
もちろん、使える柱や梁など使えるものは極力流用し古民家ならではの趣は残しつつも、
現代の暮らしに則した安全性と快適さを備えた魅力ある住まいへと生まれ変わりました。
こだわりPoint.1 既存の柱や梁を再利用する
もともと土間だった場所にあった大きな梁と大黒柱。
そのままの高さでは低すぎて使えなかった大きい梁を、一度取り外して綺麗に整え、
また、位置を変えてリビングとダイニングの間の見せ梁として使われています。
梁を抜いた大黒柱には、埋木をして大黒柱としてまた使用しています。
こだわりPoint.2 生活動線と家事動線
以前外にあったトイレ。
段差なども多く夏冬や雨の日など行き来が億劫にでした。
今回、本家と離れを繋げ、水まわりを一直線上に配置したことでトイレや水まわり、
離れにも気軽に行き来ができるようになりました。
DATE
■建築地:奈良県桜井市
■延床面積:50-55坪
■設計・施工:株式会社 和(建築工房 和-nagomi-)